伸びすぎた爪を切らなきゃ

数日のあいだずっと具合が悪くて、ずっと薬を飲もうか迷って、だけどもう無茶苦茶な飲み方はしないって自分と約束をしたのに破ることがいやで、耐えて耐えて、どうにか抜けるから、こんな辛い日々絶対抜けるから、ってずっとずっと思いながら、何日も何日も過ごした。

両親の仕事が休みの日、見かねた両親はわたしを家から連れ出そうとした。さりげなさを装って。わたしは少しも家から出たくなかったし、出る気分でもなかったけど、両親の優しさを受け止めたかったし、なにより直感で家から出るべきだと思っていた。心は出たくないといってるけど、頭では出なきゃいけない出るべきだ、って訴えてた。
結局わたしは両親と出かけた。沈んだ顔のまま。外に出ても気分は晴れなかった。一緒にお昼ごはんを食べても家に帰りたかった。

「行きたいところある?」と聞かれても帰りたいと言った。悲しそうな顔をしたお父さんが「花屋に寄るか」と聞いてきてそれにうなずいた。
たまたま寄ったお花屋さんは別の世界みたいだった。すごくきれいで魔法の家みたいでわくわくした

f:id:xxkokyu:20150420125814j:plain

f:id:xxkokyu:20150420125829j:plain

すこし前によしもとばななの王国という本を読んで、主人公の名前は多肉植物からとられて「雫石」という。雫石欲しいなぁと思っていたらその花屋で出会った。雫石とあおい菊を買った
すこし元気になったわたしを見て、お父さんはもう一軒お花屋さんに連れていってくれた

f:id:xxkokyu:20150420130053j:plain

そこでも多肉植物を買って、かえりに珈琲を飲んで帰った。わたしはすっかり元気になっていた。直感というのは正しいもので、外に出て正解だったみたい。

とっても気分がよかった。薬で明るくなるのとは全然違った。わたしは、わたしだけの力で(あと少しの植物の力で)、元に戻れた。それが嬉しかった。
もう大丈夫だ、と思った。きっとまた沈む日は来るけれど、自分の力でげんきになれたことがわたしを勇気づけてくれる。だからもう大丈夫。

それからは穏やかな日を過ごしてる。部屋を掃除して好きな音楽をかけて珈琲をいれておいしい朝ごはんを食べる。植物たちに水をあげて、お花の水もかえる。そうしたら午前中が終わる。お昼からは本を読んで過ごす。

f:id:xxkokyu:20150420130737j:plain


お母さんにおいしい珈琲のいれ方を教えてもらったから、上手に珈琲をいれられるよ。

今週末またお花屋さんにいく。たのしみだなぁ

___

藤本さん
わたしなんかで良ければ、いつでも話しかけてね。
新しいことを始めるとどうしてもつかれてしまうけれど、できるだけ、無理をしないでくださいね。無理をしないって、むずかしいけど。
藤本さんは弱くなんかないよ。当たり前のように働ける人もいれば、生きるだけで頑張らなきゃいけない人もいると思う。それはたぶん個性だし、弱さではないと、わたしは思ってるよ。
薬を止めてくれてありがとう。藤本さんの言葉でわたしは我に返ることができたし、だからこそ薬を飲むことを止められたと思います。おかげで今はすっかり良くなってるよ。
わたしの穏やかな日が藤本さんの元まで届きますように。